東京外国語大学・東京農工大学・電気通信大学による文理協働型グローバル人材育成プログラム

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三大学共同専攻について

お知らせ

2021/03/19
2021年10月入学・2022年4月入学 学生募集要項(PDF)の配布について
2020/04/08
2020年10月入学・2021年4月入学 学生募集要項の配布について
2019/08/22
アフリカの開発に関するセミナーを開催(2019年8月29日 東京外国語大学)
2019/07/26
TICAD7サイドイベントを開催(2019年8月27日 パシフィコ横浜)
2019/05/23
2020年度学生募集要項の配布を開始しました
2018/09/28
【報告】大学院 『共同サステイナビリティ研究専攻』設置記者会見の実施について(電気通信大学ホームページ)
2018/09/20
専攻紹介リーフレット(PDF)を公開しました
2018/09/14
学生募集要項の配布を開始しました
2018/09/14
専攻の概要(PDF)を公開しました
2018/09/03
入試情報を公開しました
2018/08/31
大学院共同サステイナビリティ研究専攻の設置(2019年4月~)について
2018/06/02
共同サステイナビリティ研究専攻の概要 詳しくはコチラ

共同サステイナビリティ研究専攻(2019年4月設置)

共同サステイナビリティ研究専攻は、東京外国語大学、東京農工大学、電気通信大学の三大学が共同で設置する複合新領域の研究専攻です。
本共同専攻は、今日人類が直面するグローバルな課題―とりわけ開発、環境、平和に関わる問題―の解決に向けて取り組むことがサステイナビリティ(持続可能性)研究の使命と意義であるとの考えに基づいて2019年度から設立された、博士後期課程教育研究プログラムです。
「持続可能な開発(Sustainable Development)」という用語は、もともと「環境と開発に関する世界委員会」(ブルントラント委員会)が1987年に刊行した報告書によって世界的に広がったもので、そこでは環境問題が強く意識されていました。従来のサステイナビリティ研究においても、やはりその中心に環境問題が据えられていました。
一方、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」では2016年から2030年までの国際目標「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)」が掲げられ、環境問題にとどまらず、貧困、保健・衛生、教育、ガバナンス、平和など、開発に関わる幅広い問題がその対象とされています。本共同専攻もこのSDGsと同じく、幅広い射程から「サステイナビリティ」を捉えます。
本共同専攻では、国連によって理念として示されたこうしたSDGsを、三大学の強み―「言語・リベラルアーツ及び地域研究の教育研究力」(東外大)、「食料、エネルギー、ライフサイエンス分野の教育研究力」(農工大)、「情報・通信(ICT)、人工知能・ロボティクス、光工学分野の教育研究力」(電通大)―を活かした文理協働の観点から現実的な課題として焦点化し、実践的な解決を目指す研究に取り組みます。

特色

○これまでの三大学による様々な連携事業の実績を基に人材養成を展開
○文理各分野における卓越・ユニークな単科大学の協働により、国内外で活躍する強い人材を養成
○西東京エリアの近接地における実質的・効果的な教育の展開
○複合新領域の研究の推進

人材像

自身の専門性に軸足を置き、その専門的な観点から人類の未来の持続的発展のために、グローバル化社会の抱える地球規模の課題を分野横断的な問題として捉え、他分野の研究成果を取り入れることによってイノベーションを生み出すことができる学際的、越境的な実務人材

具体的な能力・学識
  • ○普遍的かつ実践的学識を基盤とする国際感覚と倫理観(国際的センス)
  • ○国際社会の現場で広範に適用できる実践的な基礎倫理と技法(スキル)
  • ○政治・経済、食料・生命、エネルギー・資源・環境、ICT・人工知能、医療・福祉・健康等の領域における高度で専門的な知見と研究力
  • ○異文化・異分野の背景や価値観を理解し、多様な見解を調整できる適用力と調整できる合意形成力
  • ○国際通用性のある論理的思考力と機能伝達能力(コミュニケーション力)
入学定員
  • ○東京外国語大学(総合国際学研究科)   3名
  • ○東京農工大学(工学府)         4名
  • ○電気通信大学(情報理工学研究科)    4名
学位

Doctor of Philosophy 博士(学術)


専攻の紹介

本専攻は、上記の理念に基づいて、次のようなカリキュラム上の工夫をしています。

  • ・分野を超えた理解を広げるための充実したコースワーク
  • ・土曜日、夕方、オンラインを活用し、社会人が参加しやすい環境づくり
  • ・すべて英語での授業

具体的には、下記「コースワークの実施日と内容」をご覧ください。

コースワークの実施日と内容

入試スケジュール

入試スケジュール

教員一覧

教員一覧

東京外国語大学

武 内 進 一(地域動態論)
担当教員自身はアフリカ研究、特に政治、開発、紛争と平和構築といったテーマを専門とするが、本専攻の講義や演習では、世界各地域で生起する諸問題を体系的な手法に沿って考察するために、国際政治学、比較政治学、社会人類学などの方法論や、個別具体的な場所の特質を数量的データから理解する方法などを学ぶ。「持続可能な開発」「国家建設」「紛争解決」「平和構築」といったトピックが中心課題となるが、これらは、今日的なグローバルイシューに対応している。国際的な場面での具体的なハードケースを学ぶなかで、適切な判断力の涵養を目指す。


中 山 智 香 子(グローバルスタディーズ)
担当教員自身は経済・社会思想、特に 20 世紀以降のドイツ語圏のそれを専門とするが、それは思想界でもグローバル化の進展を視野に、政治・経済・社会の相互関係や、社会と科学の関わりが問われた時代であった。本専攻の講義や演習ではグローバルスタディーズにおいて、社会科学や人文知を柔軟に援用して科学の基盤を問い、人間とグローバル世界の経済を、国家と国際関係、国を超えた地域(EU,AU 等)やコミュニティ、 NGO など多様なアクターと構造から考察する。SDGs を研究上の指標、研究目的として重視し、多様で自発的かつ持続可能な発展の理論的、思想的基盤を培う。


出 町 一 恵(開発経済学)
担当教員自身は、国際経済学、国際金融論、開発経済学を専門とし、主にアフリカやアジアの国々を研究対象としている。本専攻の講義や演習では国際的およびローカルな視点から、社会における経済や開発の問題について、主に統計データに基づいた考察を行う。「カネ・ヒト・モノ・サービス」の流れや、「天然資源と社会経済」の間のかかわりといった側面からサステイナビリティを考えていく。また、データを用い正しい因果関係に気づくための訓練を行いながら、世界や社会で起きている事象を理解し分析する視点と手法を身につけていく。


東京農工大学

三 沢 和 彦(生体医用システム)
現在、人々が健康で安全な生活を送るために、生活の質的向上、在宅医療、福祉などの高度な診断/医療の進歩と革新に対する需要が年々高まってきている。最新の先端的な診断と医療は、エレクトロニクスや情報などの工学技術と、生物学や医学とが緊密に協働すること無くしては語ることができない。本研究室では、生体医用システムを対象に、「超高速光科学」に基づく基礎研究から実用化研究、実用化へと至るシームレスな研究開発を行なっている。これにより、次世代の高品質な診断/医療を創出し、新しい産業分野の創生につなげる。


香 取 浩 子(エネルギー科学)
エネルギー資源の確保・環境保全などの複雑化した課題に対しては、工学分野単独ではなく、多様な分野を融合・統合した総合的な学問分野からの探求が必要である。また、新産業創出につながる新たな技術を提案するためには、これらの複雑な問題を要素ごとに細分化し(システムズアプローチ)、幅広い視点で捉える必要がある。磁性体の相転移の機構を明らかにする研究手法は、エネルギーに関連する複雑な問題を解決する手法と類似している。そこで、持続発展可能な社会を実現するために、この磁気相転移の研究から学んだ研究手法をエネルギー問題に適用し、「新しい原理によるエネルギー問題解決手法の提案」「新たな手法によるエネルギー変換技術の実現」「エネルギーや環境に配慮した新しい生産プロセスの開発」などの課題に取り組む。


千 年 篤(国際農業開発)
発展途上国の経済発展、食料安全保障の強化、さらに貧困問題の解決には、農業の発展が重要な役割を果たす。農業発展に向けた実践的な解決策を立案するには、発展途上国の農業・農村が現在、抱えている諸問題及びそれらを取り巻く自然生態的条件、歴史・制度的条件、社会経済的条件などに関する的確な理解が不可欠になる。このような現代社会のニーズに応えるため、食料問題、貧困問題、経済問題、環境問題、資源・エネルギー問題が互いに密接に係り合っている点に念頭に置き、経済学的アプローチから、発展途上国農業・農村の現状と課題及びその背景にある関連主体の経済的・社会的行動を探求する。


野 村 義 宏(生物資源機能化学)
農業の発展、農業者の所得増大には、農産物のもつ機能成分を利活用して新たな商品を開発し、その素材として農産物を供給するという高付加価値化戦略が、今後ますます重要になる。さらに、廃棄されていた未利用部位の有効利用の促進も求められる。こうした開発戦略は、生物資源を多数保有している途上国においてこそ、効果的に作用する可能性が高い。このような現代社会のニーズに応えるため、化学的又は生物学的アプローチにより、未利用生物資源の新規用途開発及び生物資源の再生利用に関する先端的かつ実践的な研究を行う。未利用生物資源の有効な利活用を目指し、国内外の様々な農林水産資源の機能成分の分析及び社会実装化のための課題の抽出と解決に取り組む。


伊 藤 輝 将(生体医用システム)
現在、多くの生命科学や医学は先端的な生体計測技術に支えられている。この分野の技術革新を社会にもたらすためには、個々の細分化された専門知を極めるだけでなく、分野をこえて他者と協働しながら問題解決する能力が重要となってきている。本研究室では、顕微鏡イメージングとレーザー分光法を使用した新しい分析方法を探求する一方で、農業、食品、製薬などの他の異分野と共同研究を通して新たな知見を獲得することを目指す。さらにその成果を製薬、食品などの産業分野の要請に応えながら展開していく。


電気通信大学

山 本 佳 世 子(社会システム工学)
豊かで安心な社会の創造と継続がグローバルな目標であり、地球規模での資源開発、異常気象や災害などの自然環境問題の解決が、先進国、発展途上国を問わず喫緊の課題となっている。このような現代社会のニーズに応えるため、多様な情報の利活用方法を習得し、上記の課題を解決するための社会システムの設計に関する研究に取り組む。そのためには、G空間情報などの多様なビッグデータの解析、数理モデル、アルゴリズム、コンピュータ技術、調査結果を分析するために必要不可欠な統計的手法を学修する。このような新しい取り組みにより、実世界での安全性を継続的に確保するために地球規模での問題を解決し、高信頼で安全な社会の実現に貢献することを目指す。


橋 山 智 訓(情報・通信工学)
高齢化社会、発展途上国など経済発展、資源開発、健康福祉などのグローバル社会の抱える課題を情報・通信・ネットワーク技術(ICT)により解決することが期待されている。このような現代社会のニーズに応えるため、情報・通信・ネットワーク・メディア処理・ヒューマンマシンインタラクションや、これらを支える数理情報解析技術・機械学習・人工知能技術・コンピュータ・電気電子システム技術など、高度コミ ュニケーション社会の基盤となる情報・通信・ネットワーク技術に関する研究に取り組む。高い信頼性と安定性を持つ情報ネットワークの構築を通じて人々に豊かさをもたらし、超スマート社会実現への貢献を目指す。


横 井 浩 史(計測・制御)
世界各地でグローバル社会の高齢化や貧困に伴う問題を解決し、快適な生活を支援する取り組みが必要とされている。
交通、航空宇宙、医療などの多様な分野で機器の自動化・高機能化が進行し、特に計測・制御技術に基づくメカトロニクス、生体及び医用工学は急速に発展している。計測・制御は横断型工学であり、その対象をシステムとして把握することが不可欠である。
以上の現代社会のニーズに応えるため、計測・制御を基盤に、感覚・知覚や運動などの人間の特性や機能を体系的に理解したうえで、メカトロニクス、生体及び医用工学に関する研究に取り組む。
今後、ロボットと人間のさらなる調和を図り、高齢者や障害を持つ人々の生活環境の改善・支援への貢献を目指す。


岡 田 佳 子(光工学)
未来社会では、持続的な発展により豊かで安心なグローバル社会の実現が求められており、このための情報技術の貢献が強く期待されている。このような現代社会のニーズに応えるため、光工学の先端技術は、次世代光通信、高分解能計測・制御、高感度精密光センサー、次世代高速量子コンピューテ ィングなどの基盤技術を支え、新しい技術開発を可能にする。新しい光科学・光技術の基盤となる光機能材料、光デバイス、光通信・情報処理に関連した基礎から応用を学ぶ。このことにより、省エネルギー、セキュリティ等の様々な点で従来技術の限界を非連続に解決し、社会的要請に応える高次な社会・産業インフラの形成への貢献を目指す。


○共同サステイナビリティ研究専攻の概要(PDF:245KB)
  共同サステイナビリティ研究専攻の概要

○共同サステイナビリティ研究専攻紹介リーフレット(PDF:1332KB)
  共同サステイナビリティ研究専攻リーフレット

共同サステイナビリティ研究専攻の教育課程、教育方法、研究指導等の具体的な内容

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